2010年06月26日
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『女性のための自分史塾』
瀬谷道子 著
はるか書房発行、星雲社発売、四六判上製本158ページ、定価1470円、2009年12月発行


人生の新たなスタートに立ち会う

  瀬谷道子さんは東京都清瀬市でフリースペース「すてーじ・刻(とき)」を主宰。「いいときを一緒に過ごそう」という多数のイベント、悩みを持った人たちの集い、女性のための自分史塾などを多彩に取り組む一方、「ウイメンズ・ステージ」という団塊世代を中心とした手づくり女性誌の編集長をしている。手づくりといっても、「40、50代からのパートナー」と銘打った全国的な読者ネットワークを持っているユニークな雑誌である。
 本書は2007年から新聞連載中のコラム「私が主役の生き方」をベースにしたもので、1年半かけて自分史塾で語り合い、原稿を仕上げ、お金もためて本にしようという取り組みを紹介。妻として、母として、「誰かのための人生」を生きてきた女性たちが、「これからの後半生どうするかを考えるために自分を知る作業」として自分史づくりに取り組むことにポイントがおかれている。
 第1部は「女性たちは自分史をどう書いたのか」、5人の戦争体験世代が自分史を書いた実例を紹介。第2部は「自分史を楽しく書く方法」として、「書く」という視点から、新聞記者であった著者自身の経験を踏まえたアドバイス。ほかに芸能・マスコミの第一線で活躍している女性を塾生といっしょに訪ねてインタビューした課外活動も紹介されている。
 人生のターニングポイントとなった事柄を掘り下げ、確認し、その人ならではの表現で描けた時、読み手に響く作品となる。そこから書き手の新しい人生が始まる。そういう営みを「塾」という場での語らいの中で引き出そうとしている著者の意欲が伝わる一冊である。

(斉藤 治・JEF会員)

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